機械か手か

hari19011.jpg石工事も建築工事も今やプレカットだらけ。基本的に材料を現場に運んで組み立てるだけ。目指すのは誰でも出来る製品作り。職人に求められるスキルを低くすればクレームも減って皆がハッピーになれる・・・訳がありません。結局のところ、職人さんの技術が問われない建物は一見してペラペラです。モノから滲み出る品格なんて微塵も無いのです。その場で手加工が施された箇所を見ていると、何だか品格が滲んでいるのです。写真はプレカットで組まれた木部です。複雑な形状もキッチリ仕上げてきます。それもこれも全て人が考えて出来上がった素晴らしいもの。でも何かが無い。

kouji19012.jpg写真は床の大引部分の仕口加工を大工さんが手で刻んでいるところ。施工後は床が張られて見えなくなりますが、結局こういう所が一番和むのです。機械による隙の無い完璧な仕上では無く、何でこういう所を尊ぶのか。私たち石屋も同様に、手加工の施された石という素材は、何とも言えない魅力を感じます。自然石そのものでなく、少し人の手を入れたものが良い。機械か手か。どっちが良いか。それは設計者の使い分けと思います。私は絶対的に手加工だと思う場所は必ず手加工にします。そして構造的に強度が絶対必要な場所は機械が加工したものを使います。その為にも手加工の出来る職人さんの仕事を作らないと。それが我々の役目。

 

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