和泉石材店

BLOG 「一言石句」

連続して丁場のご案内

DATE 2021.10.05

kakou21091.jpg先日は一日に2組のお客様を石丁場へご案内しました。1件は和泉石材店へお墓をご依頼くださったお客様、もう1件は建築関係のお客様。建築関係の方々は特に道具の説明や加工の方法等具体的な内容をお話ししました。するとなぜ小叩き仕上をするのかなど的を射た質問が出てきます。

kakou21092.jpg小叩き仕上、びしゃん仕上、ノミ切り仕上などなどは、結局のところ朽ち方のコントロールをしているのです。豆腐のように切った真四角の石はいつかは砂になります。それには途方もない時間を要しますが、そこへ至るまでに美しい石の姿があります。庭石なんかはその典型で、新しい石よりも古い石を好んで使います。

kakou21093.jpg写真は豆矢の跡。セリ矢とは加工跡に違いがあります。豆矢の方が道具として古く、庭石なんかは豆矢が指定して使われます。以前堀口捨己の八勝館のブログでも取り上げていまして、靴脱ぎ石は豆矢でした。その辺りの事情を石丁場の方がお話ししていましたが、豆矢で割れる石と割れない石があると。そもそも庭石はサビ石が多いので豆矢でも割れるのだと思います。一方墓石用の花崗岩は硬く、セリ矢で深く入れ込まないと割れません。結論はどっちも正解。ただ、文化財等の修復においては時代考察が大切。当時無い道具跡が意匠として出るなら豆矢ですべきでしょう。そんな話は丁場ならでは。石を学びたいなら丁場が一番。そこは間違いありません。

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