和泉石材店

BLOG 「一言石句」

目地

DATE 2010.12.06

MEJI.JPG個人的に目地には大変に拘っています。というか石を扱う上でこれをいい加減にするのはナンセンスだと思っております。設計の善し悪しの簡単な見分け方の一つに割り付けというのがあります。それは、様々な構成要素がある秩序に基づいて配置されているかどうかを決める、大切なポイントなんです。写真は石碑の前と、2枚の拝石、墓誌の台石の取り合い。そう、4つの部材がこの目地で交わり、ぶつかり合っている訳です。この部分に妙な凹凸が付いていたり、目地が通っていないと実によろしくないのです。たったこれだけと思うかも知れませんが、こういう所をいい加減にすると全部が台無しになります。左上の石は福岡県の内垣石、右側は福島県の紀山石、手前は紀山石のびしゃん仕上げ。異なる部材がぶつかる視覚的エネルギーをコントロールするのが目地です。このお墓、全体のイメージも筋の通ったものになっています。この写真だけで全体のイメージは解る人には解ると思います。