和泉石材店

BLOG 「一言石句」

鳥取砂丘

DATE 2022.05.19

sakyu20221.jpgGW後半を締めくくるのは鳥取砂丘です。鳥取砂丘と聞いて思い出すのは安部公房の砂の女。続いて植田正治でしょうか。とにかく子供受けが異常に良い。駐車場に入った所から子供のテンションが上がりっぱなし。ところがそんなに砂丘は生やさしくは無かったのですが、この時はTVで見た砂漠のような景色に圧倒さていました。

sakyu202213.jpg砂丘が丘である事はすぐに分かりました。そうなると丘へどう登るかが重要になってきます。そうなんです、苦しい道のりと楽なみちのりがありまして、どちらを選ぶかを問われるのです。長女からどのルートで登るのか聞かれましたが、迷う事無く「釈迦やイエスならば険しい道を選ぶ」と答えました。聖人にはほど遠い父ちゃんに騙された長女は険しい道を進むのです。旅は人を鍛える。そんな事を聞いたことがある気がします。

sakyu202212.jpgこの景色はここにしかありません。映画版「砂の女」では岸田今日子が砂のジャリジャリ感を感じさせる快演をみせましたが、もう一度観たくなるほどに砂丘=「砂の女」感がありました。いやはや凄い映画だったんだと、険しい登坂路の途中で思い出していました。

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モノクロ写真と砂丘の相性が良いのは想像通り。植田正治のような写真は撮れませんが、何だか記憶に残る砂丘の姿はモノクロに近いのだと思います。光と影だけしかない世界。砂丘の景色は広大な陰影の世界。鳥取県素晴らしいです。