和泉石材店

BLOG 「一言石句」

小田垣商店その1

DATE 2021.08.31

odagaki21081.jpgお盆明けにある庭を見に行って来ました。それは丹波篠山にある小田垣商店です。杉本博司さんが手がけたカフェと庭が竣工し、どうも凄いようなのです。石屋なら見ておかないといかんと思い、雨の間隙を縫って現地を拝見して参りました。小田垣商店は創業が1734年だそうで、そういった歴史的背景を含めたお店に改修されています。単なる古民家改修なんてレベルではありません。これが出来るのはもう杉本さん以外は無理だったと思います。何故なら、古い材料を持っているからです。

odagaki21082.jpgお店の中にある石は全て古いものです。新しい石材ではこうはいかない。古色塗り等の仕上材料で風合いを出したものとは違う「本物」であるが故の厚みのある風合い。普通のカフェの内装でこういう素材の吟味をする人はいないと思います。ちなみに床に張る石材は厚さ30mmと45mmと60mmで歩行感が全く違います。

odagaki21083.jpgこちらがカフェのテーブル。中庭に向いて座る形式で、この中庭が一番の空間になっています。テーブル周りは実にシンプル。余計な装飾は一切ありません。とにかく新しい部分は徹底的にシンプルに仕上げ、古い部分を引き立てています。正面にはもの凄い庭が・・・・。