和泉石材店

BLOG 「一言石句」

職人さん

DATE 2010.02.26

Chihoku11.JPG先日、快晴の中知北平和公園で工事を行いました。もはや春としか言いようのない最高の天気の中、この日は2件の外柵工事。東府建設さんの基礎工事は素晴らしい出来具合。しかしこの基礎も今日で見納め、上に石がのると一切見えなくなります。縁の下の力持ちといった所でしょうか。

Chihoku12.JPG私たちのお墓は、拝石と呼ばれる平板の石を多く使います。日常のお手入れや実際の使い勝手を考えたデザインで、考え方が他のお墓とは大きく異なります。段差を無くし、フラットで滑りにくい拝石を大きく敷き、石碑の前の空間を最大限確保しています。踏み心地を加味した拝石の厚さは60mmです。びしゃんと呼ばれる凹凸仕上がされていますので、時が経つと風合いも増します。石という素材は風合いの変化も楽しんで欲しいと思っています。本音を言うと、ピカピカの磨き仕上よりもこういった凹凸のある状態の方が、より石の風合いを引き出せると思っています。ちなみに職人のKさん、水勾配を慎重に計算しています。

Chihoku13.JPG石と石の接着は考え方が重要です。接着剤やコーキングは何時か必ず駄目になると考える事が大切で、私たちは目地剤と接着剤を場所によって細かく使い分けています。今塗っているのは2液性の接着剤(エポキシ系)ですが、弾性のある特殊な接着剤です。弾性が無いと後々ポロっと外れるので要注意。固めれば良いという問題でも無いんです。そして目地はノロです。びしゃんの石の目地は必ずノロを使います。シリコーンの目地は性能面では申し分ないのですが、こと風合いに関してはまるで駄目なんです。おまけにシリコーンが汚れを弾いて周囲を汚してしまいます。風合いを大切にしている所にはそれなりの目地仕上を。ちょっとした事ですが細かく対応しています。
モノ作りは結局最後は職人さんの気持ちだと思います。向上心を持って謙虚に構えている人はドンドン成長します。幸い私たちは職人さんには本当に恵まれました。本当に感謝せねばいけません。
さて、来月はかなり工事が入っています。職人さんには特に頑張って頂かないと。