Less is more
DATE 2010.08.17
「Less is more」は建築家ミース・ファン・デル・ローエの有名な言葉です。直訳出来るような簡単な言葉ではありませんが、デザインの世界に身を置いた人間ならこの言葉の意味は良く解ると思います。物事をシンプルにする事の難しさはどんな物事でも同じ。先日石屋仲間のOさんがいよいよApple信者へ改宗?するとの事で、MacBookProを数日預かりました。Appleの製品の中でもノート型は特別で、歴史的にも優れたデザインが目白押し。現在の世代はアルミニウムを削り出して作った躯体が最大の特徴。結果として継ぎ目の無いシンプルなデザインになりました。トラックパッドの下にあったクリックボタンも無くなっています。新しい技術を開発してまで何をしたかったかというと、シンプルにしたかったのです。従来あった部品の継ぎ目を無くすことに執念を燃やしたAppleのデザイン。似たようなApple風デザインとは根本的に次元が違うのです。いつもAppleの後に似たようなデザインの商品を出すメーカーが出てきます。そういうデザインをしていて恥ずかしくないのかとも思いますが、どの世界でもそれは繰り返されています。そんなアルミボディのMacBookProを見て、ミースの建築を思い出してしまいます。本当にAppleだけが異次元の仕事をしています。