和泉石材店

BLOG 「一言石句」

「健康の森西霊苑」工事進捗状況

DATE 2010.09.25

R0021348.JPG11月にオープンする健康の森西霊苑の工事中の様子です。暑中作業で心配していたRCの擁壁がかなり綺麗に打てました。暑い中作業してくれている職人さんの努力に感謝合掌であります。仕様としてはちょっとオーバークォリティですが、耐用年数を考えるとこれくらいの擁壁でも良いと思います。霊苑正面はRC打放しの壁をびしゃん仕上にします。経年変化を如何に自然にするかがこの霊苑デザインの課題。完成当初よりも10年、20年経過した時に良い風合いが出るように配慮しています。霊苑内の勾配はおよそ2.5パーセント。非常に緩い片勾配になっていて、原理的に水が溜まる事の無い構造になっています。舗装は透水性脱色舗装で砂利っぽい自然な感じ。真夏の輻射熱も少なく、かなり快適になるハズです。設計事務所時代の仲間も参画し、霊苑というより一つのランドスケープとして機能する事を目指しています。工事も折り返し地点に入ってきています。

R0021351.JPG利用者の方が気にされる霊苑規約は、当然のことながら無縁問題や少子化問題を見越した内容になっています。この霊苑で一番丁寧に考えられているのは実はこの規約かもしれません。生活の中で色々な契約を交わすと思いますが、墓地の契約は権利譲渡に関わる契約になります。で、契約には約款が付いている訳で、それが規則とか規約とか言われているのです。例えば建築設計契約なんかですと、建築四会連合の契約書等を用いる事があるのですが、実はこの中身、よくよく読むと業者側がかなり有利な内容になっています。業者によっては契約時に内容を施主側に有利なように変えているところもあります。こういったある意味不公平な契約を徹底的に排除したのが今回の霊苑規約で、管理者側の義務もきちんと明記されています。関係者の皆さんと意見を出し合い、何度も加筆訂正した力作で、色々な意味で「美しい」書式となっています。こんな霊苑を人生で何度携わる事が出来るのだろうかと思わず呟いてしまう毎日。後世に残る仕事だけに変なモノは残せないというプレッシャー。関わってる人の人格が滲み出るような霊苑になると思います。皆さんの努力の結果はあと1ヶ月チョット先に出ます。