今号で自動車雑誌「NAVI」が最終号を迎えました。NAVIが無ければ自分が車好きにはなっていないと断言できる位影響を受けました。日本において自動車が文化として語られる日は何時来るのでしょうか。産業革命を起こした英国にはもはや民族系資本となるメジャーな自動車会社はありません。しかし、英国の作った車に対する「価値観」は未だに世界中に定着しています。例えば世界一良い車は「ロールス・ロイス」なんです。早いとか高いとか大きいとかではなく、良い車という漠然とした価値観です。本当に良い車かどうか判断すらつかないポジションにある車ですが、車に興味の無い人でもロールス・ロイス＝世界一良い車の公式を知っています。これって本当に凄い事だと思います。個人的には車選びの行き着く先は、どうも古い英国車に辿り着きそうな感じはしています。彼らのこしらえた自動車文化は、日本には超えられない何かがあるように思えてなりません。この辺りはコラムニストの神足裕司さんがNAVIで記事を書いていました。執筆者も素晴らしいメンバーで、文化として自動車を考えていた雑誌として休刊は非常に残念に思います。何時か復活する日を待ち望んでいます。