和泉石材店

BLOG 「一言石句」

ルーシー・リー

DATE 2011.03.24

LuCieLie.JPG個人的に最も好きな陶芸家の一人、ルーシー・リーの展覧会が三重県菰野のパラミタミュージーアムで4/17まで開催されています。ルーシー・リーは、英国を拠点に活動したウィーン出身の陶芸家です。英国の陶芸家バーナード・リーチなどに影響を受けましたが、作風は大きく異なり、薄く軽快な作風が特徴になっています。以前このブログで紹介したハンス・コパーは、ルーシー・リーの影響を強く受けた一人で、20世紀の陶芸界に革命を起こしました。ルーシー・リーの作品の最大の特徴は、個人的に器の接地面のデザインにあると思っています。作品全体の重量感を消したり残したり、それを器の一番下の僅かな形状でコントロールしています。もちろん釉薬等のテクニックもあるでしょうが、全体のプロポーションの素晴らしさはこの接地面のデザインが一番影響が大きいと思っています。器による影の出方なんかも緻密に計算されていると思いました。東洋の焼き物との類似性は、器の持つある種の緊張感ではないでしょうか。今回の展示作品では、ウェッジ・ウッド社の為にデザインした、カップ&ソーサーのプロトタイプが気になりました。結局量産される事は無かったのですが、理由は解りませんが、実に残念。4/17まで開催されています。是非とも足を運んでみてください。