坪庭
DATE 2011.11.01
現在、ある方から庭石のお仕事の相談を受けています。基本的に庭石の仕事は受けていませんが、相談があれば本気で取り組んでおります。庭を考えるとき、必ずペラペラめくる本がありまして、昭和51年に発行された「坪庭」という本がそれです。谷口吉郎、梶浦逸外が監修した本で、坪庭の魅力を余すこと無く納めた一冊です。写真は有名な重森邸の坪庭。この本をめくっていると一日過ごせる位に密度が高く、何度読んでも新しい発見に遭遇します。
この本のまとめで、私たちの生活と庭の関係を、谷口吉郎さんが建築家らしい表現をしています。更に坪庭の歴史は重森完途が解説していまして、非常に豪華なメンバーによる密度の高い文章にも触れられます。この本を通して感じるのは、坪庭という空間にかける設計者の情熱がもの凄いという事です。それぞれ異なる素材が、あの狭い空間で自然な調和を見せている。どの素材に対しても深い知識が無いと出来ない、難しい作業です。さて、坪庭の石を探すとします。