東北大旅行〜2日目−土門拳記念館編
DATE 2015.07.18
蔵王を後にした私たちは、そのまま山形県酒田市へ向かいました。目指すは土門拳記念館。写真家土門拳の作品を展示した記念館で、設計は豊田市美術館なども手がけた谷口吉生。1983年に竣工していますので、豊田市美術館より10年以上前の作品となります。外観を見ると、どちらの建物も共通したテイストが感じられ、共通の設計者の作品である事を強く感じます。
内観はこんな感じです。この時は「古寺巡礼」と「風貌 ―昭和の文士」の展示となっていました。文士という、一癖ある人物の写真からは、独特の緊張感と人間味が滲み出ていました。特に志賀直哉は良い顔していました。展示作品を邪魔しない、控えめな空間は谷口作品に共通する美点です。土門拳記念館の設計者としてこれ以上の人はいなかったでしょう。この日も平日ですが多くの来館者で賑わっていました。一つ無念だったのはこどもの写真が見られなかった事。土門拳のこどもを撮った作品は個人的に大好きです。
こちらは勅使河原宏作の枯山水「流れ」。勅使河原宏と言えば映画「砂の女」の監督であり勅使河原流華道の家元でもあります。個人的には中庭よりもこの庭の方を眺めていたい。見ている側に向かって勾配が付いているのは珍しい事で、もの凄くダイナミックな印象が出ています。置かれている椅子の繊細さが、建築家の庭に対する敬意に思えてなりません。とにかく良く考えられた建物です。遠路はるばる山形県まで来た甲斐がありました。