建築案内
DATE 2009.05.30
今月の芸術新潮がナカナカ良いです。「フィリップ・ジョンソン」の特集で、案内役は中村好文さん。長生きだったジョンソンは多くの建築を世に遺しました。ガラスのカテドラルを学生時代に初めて観て、かなりの衝撃を受けた記憶があります。ジョンソンのガラスの建築という印象は、彼が尊敬していたミースと重なります。常に新しい素材と向き合ってきた若さが長寿に結びついたのでしょうか?
この本の中に、もう一人の建築家「W.M.ヴォーリズ」の特集があります。ヴォーリズは日本各地で沢山の建物を設計しました。私はこの事務所に5年間程勤務してまして色々と勉強させて頂きました。ヴォーリズの作品は特に近畿圏に多く、神戸女学院や大阪女学院、心斎橋大丸百貨店等があります。写真は静岡にあるマッケンジー邸です。個人住宅はプランニングが非常に良く練られており、特に台所の考え方は、従来の日本の台所(暗い・寒い)とは真逆の開放感です。家にいる時間の長い女性が快適に過ごせるプランが特徴で、建築家の自己主張の産物のような住宅が多い中、ヴォーリズの建物が再評価されています。ちなみに本日31日夜8時より、日曜美術館(NHK教育)でヴォーリズの特集を放映するようです。ご興味のある方は是非ご覧下さい。
現在東京の汐留ミュージアムでヴォーリズ展を開催しています。ご興味のある方は是非足を運んでみて下さい。
期間 2009年4月4日(土)~6月21日(日)まで
開館時間 10:00〜18:00まで(入館は17:30まで)
休館日 月曜日
入館料 一般500円(65歳以上400円)/大学・高校生300円/中・小学生200円 障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。