和泉石材店

BLOG 「一言石句」

愛知県立芸術大学

DATE 2021.01.31

hozon2101.jpg一時期解体か保存化で揺れていた愛知県芸術大学の校舎群を見学してきました。吉村順三設計の建物見学は八ヶ岳音楽堂以来11年ぶり。一時期取り壊しだとか大騒ぎになっていましたが、一部を除いて保存が決まったようです。写真は有名な講義棟ですが、ピロティがあって打放しの柱があってとなると思い出すのはやはりコルビュジェ建築。あの流れを感じさせる貴重な建物が、解体の危機に瀕した事はかなりショックです。おまけに芸大でその話が出る事がちょっと理解に苦しむ所。

hozon2102.jpg壁画は片岡球子作。一歩間違えばこれごと壊されていたのでしょうか・・・。ここでは紹介しませんが、音楽学部の建物は解体されて新しい建物にかわっています。壊した理由はもちろんあるでしょうが、何より残念なのは元の建物より魅力が無い事です。当たり前ですが音響等性能面では全てにおいて上回っているでしょう。そういう点でチェンジが必要だった事は分かります。が、新しい建物が何であの意匠なのかさっぱり分かりません。ただ単に綺麗な事だけが取り柄の建物。吉村順三の設計した建物を壊した事を納得させる圧倒的な建物が必要だったと思います。

hozon2103.jpg劣化している場所や設計上無理をした場所があちこちにある事も分かりますが、一番の問題は定期的なメンテナンスを怠った事にありそう。その都度手を打つ事がどれだけ大事か。W.M.ヴォーリズが設計した神戸女学院や関西学院は建物が教育に深く関わっていると思います。卒業生の子どもが入学しても同じ建物が綺麗に使われている。これはもの凄い財産だと思います。
この日も見学をしながら建物の至る所にメンテナンスを要する場所を発見。正直未だにメンテナンスが追いついていません。もの凄く残念な使用状況。是非長く美しく建物を使って欲しいものです。