和泉石材店

BLOG 「一言石句」

伊丹十三記念館

DATE 2009.08.27

itami1.JPGお盆明けより四国へ行っておりました。四国には質の高い建物が多く、建築に興味のある方なら何度も足を運んでいるかもしれません。今回は比較的新しい建物となる「伊丹十三記念館」に立ち寄りました。この建物は住宅建築で著名な中村好文さんの設計です。中村さんは住宅以外はあまり設計しない建築家で、私が見た中では松本のイタリヤ料理店「みたに」さん位でしょうか。伊丹十三は元々伊丹一三のペンネームを名乗り、その後伊丹十三と改名しています。伊丹は父親から、一三は阪急グループの創業者小林一三がもとになっており、後によりプラス思考にとの事で一が十になった模様です。建物の場所は松山市内で、中心街からは少し離れた場所にあります。松山で高校生活を送った伊丹十三はその後東京で商業デザイナーとして活躍します。地元の名産物「一六タルト」の広告に自ら出たり、青春時代を送った地に特別な愛着をもっていたのは間違いないでしょう。後に義弟となる大江健三郎とはここ松山で出会っています。

itami2.JPG建物の外観は非常にシンプルで、脇にベントレーが納められた車庫があります。この建物の展示方法やレイアウト等、あらゆる点において伊丹十三という人物を意識させる内容となっています。記念館としてはそれほど大きくはないのですが、内容が大変良いのです。この辺りは設計者である中村さん自身が伊丹十三という人物を非常に熟知していた事が大きいと思います。この記念館を設計するには中村さんが一番良い設計者だったのではないでしょうか。

itami3.JPGこの中庭を中心にロの字型の建物が構成されています。中にはカフェもあり、息抜きもできます。このカフェがナカナカ面白いのでまた後日ブログにあげさせていただきます。緊張感のある美術館や博物館とは違う、独特の緩い空間。 どこか家っぽさも感じる不思議な記念館でした。そういえば宮本信子さんが「ここは伊丹十三の家です」と言ってましたが、まさにその通りの記念館。四国へいかれる際に是非お立ち寄り下さい。