そもそもこのホテルを知るきっかけはBshopという神戸に本拠地を構えるセレクトショップです。そこにある商品は、流行の激しいアパレル業界において、それとは全く逆のコンセプトであえて挑戦しています。つまり、「定番」と呼ばれる商品を数多く揃え、同じモノを何度も手に入れられる数少ないお店なんです。私は同じパンツを何本も買っていますし、気に入ったシャツはまた同じモノが欲しいと思っています。が、実際は「流行」という厄介なムーブメントが存在するため、そういったリピート買いが出来ないものです。しかしBshopさんはそれが出来ます。数あるセレクトショップの中でもBshopさんしか出来て無い事があるのです。そんなお店が久美浜でホテルも運営している。おまけにショップと同じコンセプトで料理が美味しいときたら行くしかありません。

昨年訪れた英国のコッツウォルズは世界遺産になっている美しい町でした。そこで暮らしている事実そのものが奇跡。建物は蜂蜜色のライムストーンが独特の雰囲気を醸し出しており、時間が止まったような印象がありました。久美浜にある「holiday home」はそんなイギリスの田舎にある、自然に囲まれたゆっくりとした時の流れを再現するホテルです。ちなみに写真の建物は資材は全てイギリスから持ってきたそうです。100年位すると良い味が出てくると思います。

宿泊客は1日3組のみで、部屋は2タイプ。どの部屋でもリラックスして過ごせる環境が用意されています。こういったホテルはちょっと他にはありません。周辺には同一コンセプトによる系列のショップが点在しています。そのショップの品揃えは衣服は勿論、食器からガーデニングまで、かなり芯の通った商品ラインナップで構成されています。当日私たちはドイツ製のアルコールランプと、出西窯のエッグベーカー（バーナード・リーチ）を購入。デザインに興味のある方には強くおすすめ出来るホテルですよ。