イカナゴの釘煮
DATE 2010.04.01
毎年この時期になると、私(嫁)の実家から大量に送られてくるイカナゴの釘煮。イカナゴはこちらでも良く見る小女子(コウナゴ)のことを言います。釘煮は兵庫県の淡路島を含めた播磨地区から神戸市にかけての播磨灘〜大阪湾でこの時期に獲れるイカナゴを使った郷土料理になります。水揚げされたイカナゴを大きなお鍋で、醤油やみりん、砂糖、生姜などで水分がなくなるまで煮込むのですが、この時に、箸やおたまで一切かき混ぜないことが釘煮とよばれる秘訣なのです。そのようにして炊き上がったイカナゴは、ピンとしていて、茶色いその姿が錆びた釘に見えることから「釘煮」と呼ばれるようになったそうです。何を隠そう、私の父の釘煮、最高です。味も、テリも、形も抜群!!父が退職してから毎年欠かさず大量に作っては各地へ送っています。今では各地にファンもおり、遠く離れた私たちにもたくさん送ってくれるので、こちらでお世話になっている方に毎年お配りしていると「釘煮はまだか?」という声も聞こえてくる程になりました。ありがたいことです。あくまでプロでは無いので、もちろん味や形にバラツキがありますが、それもまたアジになってると思っています。私が兵庫県にいなくなってから大きな病気をしていまった私の父。猿みたいに機敏な動きをしていた人が、今はゆっくりになってしまったけれど、そんな父の釘煮を、色んな所から待っていてくれる人がいるなんてほんとに嬉しいことです。父もこの時期は大ハリキリです。一年に一度大張り切りで動くこの時期に大量に送られてくると、父は今年も元気だなと思います。そんな父と父の釘煮を支える母にも大感謝です。去年はイカナゴが不漁で少なかったのですが、今年は豊漁のようです。写真の釘煮はなんと4便目の釘煮です。タッパー5つくらい入った箱で、4度も送ってくれました。今年のは冷凍をして、一年中楽しもうと企んでいます。
- CAT:食べる