合図若松市内から車で10分ほど走らせた東山温泉に、この日泊まる宿があります。『向瀧』という、なんと国の文化庁・登録有形文化財第１号の建物に泊まります。もともと会津藩の持ち物であった建物だそうで明治6年に民営に移され、現在の経営者の方が代々営業されています。単に建物の歴史があるだけでなく、現状の建物をそのままの状態で守っていることが素晴らしい。建物のことについては夫が詳しくお伝えすると思いますので省略しますが、しかしながらこんな素晴らしい宿が、2食付いて宿泊代金1万円台だなんて未だ信じがたい事実なのであります。宿のなかのどの景色をとっても抜群で、しつらえも徹底されているスタッフの方の教育もまったくといって隙がない。お料理がこれまたヤられた・・・化学調味料を一切使っていないのだそうです。ひとつくらい｢えー｣というものがあってもよかろうと思いながら食すも、ひとつも無い！おみごと！

お料理は会津の郷土料理がメインでした。特に印象的だったのが写真の「鯉の甘煮」です。川魚は食べ慣れていないこともありドキドキして食べたのですが、すごく美味しいのです。海から遠いこの会津では鯉はその昔貴重なタンパク源だったそうで、養殖の技術や泥を吐かせる技術が優れ、さまざまな食べ方をしたそうです。今回はお刺身でもいただきましたが、なるほど全く生臭さがありません。川魚がこんなにおいしかったとは〜。おそらく川魚が苦手な人もこれは大丈夫と思います。

何より衝撃的だったのがこのご飯です。おひつで出てくる粋。ふだん自分が食べているお米を疑うほど美味しい！！会津産コシヒカリなのだそうです。朝食はまた変わって、会津産コシヒカリの契約農家さんが作る特別栽培米なのだそうです。このお米のせいで、夫婦ともども何かが壊れ、4杯もおかわりしてしまいました。