コーヒー・ミル
DATE 2009.11.08
写真はイギリスのスポング社のコーヒーミルです。かつて日本にも輸入されていました。サルタ社に買収された後はどうなったかは不明です。今や新品での入手不可能な一品ですが、豆を挽く楽しさを最もリアルに伝えてくれる素晴らしいミルなんです。黒い鉄の塊的な雰囲気がどことなく蒸気機関車のあの黒さに通じます。あまりにも英国的な雰囲気に溢れている上、そのタッチが最上級なのです。挽き味といいますか、何といいますか、もの凄く繊細なゴリゴリ感があるんです。これを超える手挽きのミルを他に知りません。
ところが、そのスポング社のミルを現代に蘇らせている会社があります。ユニオンという日本の会社です。コーヒーや紅茶の関連器具を扱う商社さんで、まさに外見上はスポングとうり二つ。果たして挽き味は・・・・総じて良いです。ただ、肝心の繊細さが何故か無いんです。コレは一体どういう事なんでしょうか。本物?のスポングとは細かな部分が違うようですが、何より全体の組み付け精度がスポングの方が遙かに高いのです。英国製のくせにどういう訳か精度が高い。結果として極めて繊細な挽き味になってるのです。ジャガーといいスポングといい、「味」や「雰囲気」のある製品が英国製の魅力ですね。壊れたり、潰れたり(製品も会社も)しますけどね・・・。