山小屋を塗装する
DATE 2011.10.03
兵庫にある夫が設計した実家の山小屋を、訪れる度目に付いた所を定期的にお手入れしているのですが、デッキと南に面した外壁の雨戸が塗装時を迎えました。今回は2回に分けて、夏休みに帰った時にデッキを、お彼岸開けで一度帰って雨戸を塗装しました。夏は暑かったですが、みんなで集まって何かをすることはとても楽しいことです。2004年に竣工してもう7年になりますが、その間に何回か塗装しています。この山小屋のどのパーツをとっても定期的に手を入れるということが前提の設計なのです。予めメンテが必要だという事がわかっていると、自分たちで手をいれるので悪いところは無いか、案外日頃注意深く見てしまいます。プロでしか扱えない所などはしっかりやって貰っているので、ある程度の所は自分たちでやってきたので、愛着がでないわけがありません。デッキの塗装は何度かやってますが、どうしても雨ざらしで日中はずっと直射日光なのでわりと早くいたみます。夏の暑い中姉2夫妻が手伝ってくれました。
雨戸の塗装は数年前に一度塗ったっきりで今回は2度目です。経年で木が反ってたりするとなかなか上手に外せなかったりします。出っ張っている所はカッターなどで削って再び装着しやすいようにします。素人仕事なので、ムラもまたアジのうちです。素人ですが、作業する中でいかに共同作業で要領よく出来るか、各々が無言で考え行動します。しかし夫はある意味素人では無いのです。設計事務所時代に現場監理で職人に指示する側にいたので、建具の塗装で一番大事なポイントとかよく知っているのです。写真は、雨戸の戸車のついた一番底の部分。一番水に当たり、乾きにくいので腐りやすい所です。ここがキッチリ塗られていると良い職人といえましょう。
「塗装は一番壊れやすい所から塗っていく。塗装の本来の意味は防腐など、そのものを守る意味で、化粧は二の次である」ということを言いながらハケで塗ります。ローラーでは無くハケて塗った方が木目がキレイに出るのだそうです。職人さんに技術的なウデが良いのは勿論ですが、こういう基本的なことを知っている方はどのくらいいるのでしょう。夫は、大阪の設計事務所時代の大先輩と現場監理をしている際にそういったことをたくさん教わったそうです。その先輩は残念ながら先日お亡くなりになってしまったのですが、夫がこの山小屋をメンテする時もそうですが、日頃に生活においてもその先輩から教わったことに助けられることが多いみたいです。私にも良く話をしてくれます。自分で手を動かしながら、その考え方を受け継いでいくことはとても大切なことだと感じました。
- CAT:暮らし