「育児の百科」
DATE 2013.01.09
親しい友人家族から出産前に頂いた育児本です。内科医である松田道雄さんの著書ですが、既に松田さんは1998年に他界されています。1999年に最後の改訂版が出てから長らく絶版だったのですが、何年か前に再版されました。内容的にはもちろん古くなってる部分があるのですが、私たちは今まさにこの本の恩恵にあずかっている所です。文面の端々に著者の誠実さや良心が滲み出ている素晴らしい著書と思います。出産が終わると色々な人が色々な意見を下さいます。育児の仕方は人間の数だけありますので、それぞれに正しいと思う事を教えてくれるのですが、中には誤報も紛れています。最終的には育児をする当事者が、きちんとした判断をしないといけません。母に尋ねると、昔の離乳食は母の口で噛み砕いたものを食べさせていたようですが、今は全くもってタブーであります。その時代はそれで良かったのですが、医学的な解析が進むと、もっと良い方法が出てきます。こういう所で世代間トラブルもあるようで、悩んでる方も多いようです。大切なのは自分たちの考え方をしっかり持つ事。「なんじはなんじの道をすすめ。人びとをしていうにまかせよ。」ダンテの言葉を松田さんはその著書の中で引用しています。育児の基本となる考え方を吹き込んでくれる一冊として、大いにオススメしたいと思います。ちなみに、出産前の方にも良いです。産科選びに役に立つこと間違いなしです。
- CAT:暮らし