何故墓碑なのか
DATE 2019.09.03
今まで墓碑の持つ意味を宗教的な意味合いや形式上の枠に押し込むのを徹底的に避けて来ました。ネット上にはお墓が必要な理由を必死にアピールする人や、お墓のある暮らしの良さを訴える人が沢山います。しかし私はお墓は良いとか悪いとかそういう次元で語るものでは無いと思っています。もちろん私もお墓とは○○ですというシンプルな言葉があった方が良いとは思っていまして、長らくその言葉を探していました。しかし、同じ業界の中に参考になるものなどなく、全く異なる分野の意見を探しまくって早10年。ようやく全てが腑に落ちる一言に出会いました。それは「触媒」というお墓や宗教とは無縁の言葉。触媒はそれ自体はただ存在するだけで、化学反応を早めたり遅らせたりするいわば仲介役の事。例えば雰囲気の良い建物で食事をすると料理が美味しく感じるのは、建物が「触媒」として作用しているのです。本来建物が味付けを左右する事は無いですから。同様にお墓へ行くと先祖の事や自分の生い立ちが脳裏を過ぎると思います。墓碑はそういった作用の触媒になっています。墓碑は声や音も出ない単なる石の塊です。そこに意味があると思わせるのは墓碑が触媒として機能している証拠。私たちが造っているのは人にとっての良い触媒なんです。ですからその意味や価値を見いだすのはあくまで墓碑を建てた方次第。先祖供養をするもしないも自由。墓碑を未来に向けて建てる事もあるはずですから。そして墓碑「触媒」論を唱えたのは建築家谷口吉郎さんです。墓碑設計者としても最も尊敬する人物は、最もユニークかつシンプルな言葉で墓碑を比喩していました。
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