和泉石材店

BLOG 「一言石句」

DATE 2020.12.29

seriya20121.jpg先日我が家の庭石工事をしました。多分に実験的な要素も含まれた自邸ならではな工事です。大きな石の板をセリ矢でもって割る作業からスタートします。この施工の場合、カッターで切断するのとは全く違う風合いになります。もちろん精度は全く出ません。何かに揃えるとか、レベルをきちんと出すとかそういう使い方には不適。

seriya20122.jpg小さなセリ矢を何本も打ち込みます。ピッチや力の欠け具合で割れ方が決まってしまいます。もちろん、狙っているのはグニャグニャに暴れた切断面。他人様の仕事じゃ絶対にやらない仕様。狙いはありますがもちろん石は言う事聞きません。そこが良いのです。

seriya20123.jpg割れ目はこんな感じで入りました。厚みが一定で無い片側割肌面ですので割れ目があっちこっちへ走ろうとします。カッターでは出ない圧倒的な偶然さ。

seriya20124.jpg自邸の軒下にある水受けとなります。片側は瓦が並べてありますが、この瓦も成形がいい加減でサイズがメチャクチャ。反ってるし寸法違うし欠けてるし。そういう精度なんで石の方も寛容な姿の方が良いと思ってこうしました。モルタルを一切使っていませんので、後々修正や解体が出来るようになっています。我が家の庭は全てそのスタンス。とにかくモルタルセメント類は使わない。壊れたらやり直すだけ。あとは良い玉砂利等に出会うまで気長に待ちます。