和泉石材店

BLOG 「一言石句」

仕上

DATE 2010.05.27

tataki-1.JPG石という素材は表面仕上でコロコロと表情を変えます。テカテカに磨いた石やバーナー仕上はいくらでも見る機会があるでしょうが、それ以外にも沢山の仕上があるんです。が、適材適所といいますか、使う場所によって細かくその仕上方法を指示しないといけません。現在制作中の石碑には小叩き仕上の本体と、部分的に水磨き、更に本磨きも加え、3種類の石の仕上方法を組み合わせています。小叩き仕上は非常に手間のかかる仕上ですが、石の風合いという観点では最高の仕上になります。普通の仕上にはない「繊細さ」が宿るようになり、独特の優しい雰囲気が生まれます。とにかく控え目になるように細心の注意を払って設計した石碑がお盆前に出来ます。いつもはFLATシリーズのような前衛的な石碑の話題が多いですが、今回は極めて古典的であり前衛的な意欲作です。見た目は普通ですので解り難いでしょうが、細部に渡って相当練りに練っています。これから岡崎の石工の元で最後の小叩き仕上に突入します。建てる場所は私たちの事務所のすぐ裏にある普済寺汐見ヶ丘霊園です。今から楽しみですよ!