チェンジリングとは取り替え子を意味する単語で、この映画は1920年代にロサンゼルスで起こった実話を元に描いています。主演はアンジェリーナ・ジョリー、監督はクリント・イーストウッド。行方不明になった実の子が5ヶ月後に別の子がなりすまして帰ってきた。その背景にあるのが当時のロサンゼルス市警察の隠蔽体質。汚職や賄賂が当たり前の当時の市警察、刃向かうものは全て消してしまうという徹底ぶり。ありとあらゆる手を使って市民を押さえ込むのです。市民の為の警察が、市民を苦しめる立場をとっていたようで、当時の荒んだ世の中を良く表しています。とんでもない話に見えますが、何だか似たような話は日常にもあるのでは無いでしょうか？　宮崎の口蹄疫しかり、沖縄の基地問題しかり。何だか大きな力が色んな所で交錯してるような気がします。それにしてもイーストウッドは良い監督です。今回の作品の時代背景の考察も相当練れていますし、細かな小物まで極めて良く再現されています。質の高い映画だと思いますので是非ご覧下さい！