丸いデザイン
DATE 2012.04.27
「ドラえもん=丸顔」という図式は、もはや誰でも思い浮かべるある種の常識でもあります。。ドラえもんが丸い顔である事を決定づける秘密は、ドラえもんの首元にあります。丸い顔が首元で平らになる事で、より丸い印象を与えるのです。写真はレンジ・ローバーのテールランプ。上のオレンジの部分の方が、真円である赤の部分より円をより感じます。まさしくコレはドラえもんの首状態。ランドローバーのデザイナーが、ドラえもんの事を知っていたとは考えにくいですが、同じ効果を狙ったデザインであると思います。ヘッドライトも同じようなデザインになっていて、直線基調のデザインに、丸い要素が上手く溶け込んでいます。シンプルなデザインの中に、こういう計算された要素を丁寧に盛り込むと、何だか誠実で偽りの無いデザインに見えてきます。感覚・計算・理論。デザインには色々な切り口があります。ただ感覚だけを頼りにデザインする人、きちんとした計算を元にデザインをする人、独自の理論に基づいてデザインをする人。その結果として、偽りの無いデザインであれば良いと思います。人や社会にウソをつくデザインや、見せかけだけのデザインは必要ありません。