トヨタ博物館の中でもイギリスの車の美しさはちょっと際立っています。ジャガーEタイプはもちろん、XK120やロータス・エリートなど、まさに英国車の黄金時代だったのでしょう。そんな中でもロータス・エリートは軽さを武器にした本当に美しい車でした。ウーズレーにモーリス、トライアンフやオースチン、ほとんどの英国メーカーが消えてしまいました。時代を超えられなかった理由は色々あるでしょうが、それはそれで何だか素敵に思えてきます。民族系資本の英国メーカーは辛うじてモーガンが残っているだけ。

モーガン3ホイラーは現行型が存在しますが、ほとんど当時と変わらぬデザインです。飛行機とバイクを掛け合わせたような感じ。メカニカルな魅力を猛烈に感じます。オイルの焼けた臭いが何と言っても英国車の魅力。オイルが漏れるガソリンエンジンこそ英国車のアイデンティティー。もうこんな時代は二度と来ません。人生で一度は経験するべき世界だと思っています。そして展示は徐々に現代へと近づいてきます。