今回ご紹介する書籍は「たたずまいの美学」です。日本の伝統的な所作や姿勢とデザインの関係を深く掘り下げた一冊で、非常に幅広く分析しています。スーツの折り目と和装の折り目の違いを、着ている人の姿勢(スーツは座る事を考慮していない折り目）で説明していたり、実に興味深い分析をしています。更に、洋裁と和裁の説明から、縦糸横糸の関係まで、私たちの姿勢や動きとの関係を明らかにしています。機能と形態を考える上で大変貴重な分析の数々は、自分でデザインする上で参考になること間違いなしです。そしてもう一冊は「椅子と日本人のからだ」です。この書籍中に何とシトロエンのシートに関する考察があります。いわゆる自動車好きの解説とは全く異なる次元の解説がされています。ご興味のあるフランス車好きは是非一読下さい。どちらの書籍共デザインの資料として常備をオススメします。