風合い
DATE 2017.08.05
先日風合いの良い建物で食事をごちそうになりました。設計者はいつも仲良くして頂いている裕建築計画さん。お店の名前は「LaCabotte」(ル・カボット)。新栄にあるフランス料理を出してくれるビストロです。そんなお店の外観は、風合い溢れる打放し。わざわざ一度使った古い型枠でコンクリートを打設しています。ですので表面は綺麗で均一ではありません。何となくコルビュジェなんかの昔の建築を彷彿とさせます。いつも思うのですが、綺麗に緻密に打設した打放しは良いのですが、結局経年変化で汚れてしまいます。そうなった時にその劣化が味というか風合いとして受け入れられるかどうか。こちらの建物はもう初めから汚れ、経年変化する事を前提としている仕上。長く付き合えそうな仕上だと思います。そしてその重量感のある壁の上には軽快な屋根が。そういうコントラストが面白い。そして大切なのがここで食事をしていると、より美味しく感じるという事。私のいい加減な味覚は空間や会話といった空間の質でコロコロ変化します。建築の力はそういう所で発揮されます。料理人を陰で支える縁の下の力持ち。料理と建築を味わえるお店。ありがとうございました!!
- CAT:デザイン