明治村必見の建物と言えば帝国ホテルです。正面玄関は特に設計者であるフランク・ロイド・ライトの特徴が出ている場所で、圧倒的な存在感があります。マヤ遺跡＋日光東照宮＋鳳凰殿(シカゴ万博日本館)がデザインの元にあったと思っています。特に日本の文化はライトに強い影響を与えました。日光東照宮は黒田長政が奉納した日本最大の大鳥居があります。福岡県から石材を運んでまで造った巨大鳥居は必見。ライトの晩年の代表作であるグッゲンハイム美術館辺りとはちょっと作風が違いますが、日本の影響が色濃く残っているのが帝国ホテルの面白さ。

帝国ホテルの美しさの根幹にあるのは陰影です。明るい場所と暗い場所を巧みにコントロールしています。天井高や床のレベルも変わっていますので、移動するたびに空間の感じ方が変わります。ロビー周りは特に良く練られていて、圧倒的な雰囲気があります。

本来は移築された建物部分である正面玄関の裏に、メインダイニングがありました。ホテルの設計で一番力を入れるのが玄関とメインダイニング。このメインダイニングが実際にはどうなっていたのか非常に気になります。ホテルのメインダイニングは特別な意味があると思います。宿泊客はもちろん、食事のために来られる方々に最高の体験をしてもらう場として極めて重要。どのホテルももの凄く力を入れています。
帝国ホテルの正面玄関とメインダイニングが再現されると本当に良いと思います。玄関の後ろには空地があるという事は、未来に期待をしたくなるのです。