オトル・アイヒャー
DATE 2009.11.29
サイン計画等の際に必ず手元に置くのがこの本。オトル・アイヒャーは20世紀を代表するグラフィックデザイナーです。絵を記号化する事を定着させた第一人者で、今日の道路標識や建物のサインなんかで、人々の生活に不可欠なものとなっています。オトル・アイヒャーは非常に社会性を重んじるデザイナーで、自分のデザインが社会をより良いものにする事を第一に考えていたようです。事実、72年ミュンヘンオリンピックにおいて彼が遺したピクトグラムは、その後の世界標準となり、多くの人々の生活に浸透していきました。
オトル・アイヒャーを知らない人でもコレは知っているはず。ルフトハンザのロゴです。よくよく雑貨店なんかでノベルティーとしても見かけますが、これも彼の作品。この本を読むと、このデザインが如何に計算され尽くしたものであるか解ります。一般の方に「かわいい」と思われたり、漠然と「かっこいい」と思われるモノの裏にはデザイナーの経験と知識が注ぎ込まれています。デザイナーの苦労が滲み出ないようにするのがプロ中のプロの仕事かもしれません。グラフィックが好きな方は少々値が張りますが買うに値すると思いますよ。
- CAT:デザイン