和泉石材店

BLOG 「一言石句」

水屋箪笥

DATE 2010.03.15

mizuya.JPG水屋とは本来は茶の湯の世界の言葉で、お手前の準備をする所です。それが江戸時代頃からそこにある箪笥を水屋箪笥などと呼び、最近まで家庭に置かれていました。もちろん現代では造付け家具が中心となったので、そういう文化は急激に衰退しています。今回の引っ越しの大きな目的の一つは、昔の日本の住まいを体験する事です。知識として知っていることは沢山ありますが、実際どうなんだろうと。この水屋箪笥も、日本の文化が色濃く反映された優れたプロダクトです。真ん中の扉が網戸になっていたり、重ねた器が写っている所は、天板がずず〜っと中からせり出してきます。網戸という事はお惣菜を保管するのにも使えるということで、使い勝手において見習うべき所が盛り沢山。見せても良い器や見せたくない器、それぞれを分けて保管できたり、なかなか良く練れています。扉の引き手の汚れ具合からも結構使い込まれた的雰囲気が伝わってきます。素晴らしい!