毎日使っているアアルトのテーブル。実にシンプルなデザインです。北欧家具の中でもアアルトの家具は比較的割り切った構造が特徴で、基本的に量産が前提になっています。著名なデザイナーが手がけた作品には、複雑な構造や特殊な工法をとっている為、職人の技量に頼った家具が多くあります。しかし、アアルトの家具はそれとは少々異なるポジションにあります。インテリアショップでも良く見かけるアアルトの家具。最大のポイントは脚部の製法にあります。脚部の曲げてある部分は積層材、そこから先は無垢材になっています。無垢材を曲げて使う場合、使用する樹種も限られたり、強度の確保等量産目的には少々問題があります。そこで積層材と無垢材を組合わせた、新しい製造方法を開発したのです。新しい技術を新しいデザインで活かしたのがアアルトの家具。時代を超えて愛されているものには理由があります。その本質に触れる事でよりデザインの魅力を感じられます。