和泉石材店

BLOG 「一言石句」

デザインの手がかり

DATE 2010.11.26

design-2.JPGお墓のカタチは様々ですが、平安末期(840年位前)に五輪塔と呼ばれる石碑が建てられだしたのが今日の石碑のルーツになっています。ただし、庶民が「墓碑」を建立しだしたのは江戸時代に入ってからの事で、庶民は五輪塔ではなく、四角い石塔を建てています。五輪塔はそれなりの地位の人間にしか建てられないもので、手加工で石碑を加工していた時代には皆が五輪塔という訳ではなかったようです。そもそもお墓自体の歴史は宗教とは比べものにならないくらい古く、縄文時代には既に存在していました。縄文時代といいますと、1万6000年以上前の時代。巨視的に言うと、現代の墓の形状は歴史的には点にも満たない小さな歴史と言えます。デザインの手がかりはこういう歴史を遡る作業と共に、自分なりの切り口をどこに求めるかによります。今回案内する書籍は、「使い勝手」についてあれこれ考察した書籍。プロダクトデザインや建築の設計なんかですと、毎日こういう思考の連続。身に覚えのある話も多いかも知れません。皆が日常で何気なくやってる行為を客観視する作業。それが出来るかどうかが大切なポイント。周りにいる普通の人が色々とヒントを与えてくれている訳です。それを見逃してはいけません。ちょっとした事がもの凄いビジネスのヒントにつながるモンですよ。