気に入って履いていた靴がとうとうへたって来ました。気に入っていたのでもう一度同じ靴を買いたいと思ったとき、たいがいその靴はモデルチェンジしています。ファッションとはそういうものです。しかし、靴に限らず定番と呼ばれる商品の中には、いつでも同じモノが何度でも手に入るものもあります。私が使い倒した靴がこの写真の「SUPERGA」のスニーカーがまさにその定番と呼ばれる商品で、その歴史は1929年まで遡ります。SUPERGAとはスーパーゴムを意味するいかにもイタリア的な名前のブランドで、一時はピレリ社の傘下にも入っていたようです。ロングセラーの秘訣は普通であること。これに尽きると思います。シンプルで履きやすく、価格も手ごろ。非常にバランスの良い靴なんです。

新品はこちらの写真。どちらかというと使い倒した方が雰囲気があります。味といいますか、佇まいといいますか。使い込まれた方がこの靴の魅力をより感じます。何時でも何回でも同じモノが買える。当たり前のようでなかなか出来ないのが現実で、定番と呼ばれる商品は幾多の困難を乗り越えているものも多いのです。会社の資本が変わったり、コンセプトがコロコロ変わってしまったり。もちろん流行という波に流されるケースもあるでしょう。それにも負けず今も残る定番商品には、学ぶべき所が沢山詰まっています。商品選びに迷ったら定番を。多分定番は裏切るような事はしません。