和泉石材店

BLOG 「一言石句」

名作椅子に座る

DATE 2010.12.22

meisakuisu.JPG世界の名作椅子を色々と科学的に分析した書籍で、見た目の美しさ以外にスポットを当てた興味深い調査がされています。座った時の体圧分布や、椅子全体の剛性感やお手入れのし易さといった感性評価も行っています。椅子というのは面白いもので、建築と似た性格があります。特に構造と意匠のバランスにおいては注意深く設計する必要があります。デザインありきで設計された椅子もあれば、実用性に重点を置いて設計された椅子もあります。どれが正しいとは言えないのがミソ。使いにくい椅子は駄目ではなく、空間を鳴らす椅子もあるという事。例えばジオ・ポンティのスーパー・レジェーラがその代表例。座りやすい訳でもなく、特長持ちする訳でなく、極端に使いやすいわけでもない。だけどそのそぎ落とされた構造が生み出す圧倒的な存在感。これがこの椅子の魅力だったりします。座るだけが椅子の存在目的ではなく、芸術的な側面もあるということ。椅子は建築の最小単位とか言われますが、まさにその通り。そういう見方をしながら一度椅子について考察してみると面白いですよ。