すき焼き
DATE 2015.05.14
先日テレビで、太平洋戦争の終戦前夜に、永井荷風と谷崎潤一郎がすき焼きを食べていたという話をしていました。昭和20年8月14日、すき焼きを食べながら両氏は何を話していたのでしょうか。私も友人が集まる時にたまにすき焼きをします。鍋料理の中でも一種独特な雰囲気のある鍋で、鍋を囲むその場の雰囲気が大好きなんです。甘辛く味付けされた牛肉を、卵にそっと通して食べる訳ですが、一連の動きにちょっとした緊張感が伴います。火を通しすぎたら台無しだとか、焼き豆腐は焦げてないかとか。ちょっと繊細なんです。不思議とこの鍋を囲むと会話が弾みます。実はこの鍋の一番のごちそうはこの会話なんでしょう。会話と一緒に料理を楽しむ。食事の楽しさの原点を味合わせてくれる鍋。それがすき焼きです。私は夏こそすき焼きの季節だと思っています。今年も団扇を仰ぎながら夏にすき焼きします。