和泉石材店

BLOG 「一言石句」

イギリスの旅(ロンドン買い物編)

DATE 2012.09.19

Bond9.JPG靴は靴屋で、服は服屋で、帽子は帽子屋で。こういう買い物が世界一ちゃんと出来る場所がロンドンだと思っています。個人的に物売りの理想はこういう世界。何でロンドンにそういうお店が揃ってるかというと、イギリスの階級社会の影響がかなりあります。職人は職人でずっと物を作っていますし、売り手は売り手で生涯売り続ける。日本ではこのビジネススタイルは難しいのです。職人は売りたがり、売り手は作りたがる。で、中途半端なビジネスになる訳です。職人の気概や会社の歴史を一手に背負って接客する。イギリスの物売りの人達に感じた感想です。売り手は製品と共に職人のプライドや会社の歴史をお客さんに届けてます。だから職人さんは売り場に出てこない。特にボンドストリートやサヴィルロウはこの傾向が顕著でした。

Bond8.JPGこちらは靴で有名なチャーチ。思わず欲しくなるディスプレイ。

Bond7.JPGこちらはボンドストリートにある手帳で有名なスマイソン。創業125年の老舗で、ロイヤルワラントが3つ揃ったお店。繊細な文房具を作り続けていて、フェザーウェイトペーパーという独特の紙があり、手帳好きの方からは絶大な支持を集めています。

Bond10.JPGこちらはジャーミンストリートにある、シャツで有名なターンブル&アッサー。こちらも100年以上の歴史を誇る老舗中の老舗。

Bond12.JPGこちらはサヴィルロウにあるギヴス&ホークス。何と創業200年を超える超老舗。しかし時代は流れ、今や外国資本となってしまいました。建物の地下には職人さんが沢山いて、ビスポークと呼ばれる注文服をせっせと作っています。ビスポーク(Bespoke)という言葉の語源は、Be spokeという事ですから、会話をしながらその人の為の一着を作るという訳です。皆さんの周りにいるビスポークのスペシャリストは建築家です。当たり前ですが、クライアントの為にビスポークな毎日を送っている訳です。ですから個人的にビスポークと聞いても、そこに大した付加価値は感じません。昔から当たり前にやってる人がいる訳で、既製品(スーツや建て売り住宅の)が市場を席巻するまではビスポークはもっと身近なものでした。

Bond14.JPGイード&レーベンスクロフトはイギリスの裁判官のカツラも作ってる老舗中の老舗です。創業は何と320年以上前で、ロンドン最古のテーラーです。ちょうどギブス&ホークスの斜め前にお店があります。

Bond16.JPG背広の語源はここから。サヴィルロウ。

Bond15.JPGジャーミンストリートにある靴屋、エドワードグリーン。こちらも創業100年以上の老舗。履き心地最高です。

Bond13.JPGこういう専門店が残っているのがロンドンの凄い所。ここ以外にも沢山ある。本当に感心します。

Bond17.JPGこちらは香水で有名なペンハリガン。創業130年くらい。ピオニーブという新しいフレグランスを発売していました。

Bond11.JPGこちらはボンドストリートのアスプレイ。1781年創業の老舗ジュエラーです。夜間は宝石類はしまわれてしまいましたが、綺麗なディスプレイです。夕方6時位にはバタバタお店は閉まります。が、ディスプレイを楽しむならそこからが面白い。ブラブラ見てるだけでもかなり楽しめます。あ〜面白い!