ニュー文福鍋
DATE 2016.06.11
伊賀の土楽窯を訪れた訳は前述した通りで、また我が家で文福鍋が活躍してくれることになりました。土楽さんへは事前の予約が無いとお邪魔できないので、その時の電話で「10年以上前の文福鍋は、ひょっとしたら現行の鍋と合わないかもしれない」との旨を聞いており、ドキドキの訪問です。文福鍋の本体の部分が割れて以来、結構な大きさの使えなくなった鍋は場所を取るし、本当にどうしようかと悩んでいたのですが、初めて調理器具に大枚をはたき(当時)、はたくなら忘れられないイベントにしようと、窯元まで買いに行った想い出深い鍋。しかも山小屋でたくさんの人と箸を突きあって美味しいモノをグツグツしてきた宝物です。どうしても処分することができませんでした。今回再び土楽さんへ行き、それでもダメだったらあきらめが付くという訳なのでした。
土楽さんは、長い間この文福鍋とうちにもある黒鍋を主にずっと作ってこられたそうで、この10年の間に色んなモデルの鍋が登場したとのこと。その影響もあってか、若干顔つきが違います。何となく10年前のモノの方が繊細さがある感じ。新しい本体は何となく、しっかりして丈夫になったようなイメージです。職人さんが割れてしまった鍋底を見て「きちんと最初から強い火を当てずに大事に使ってくれていたのですね」とおっしゃってくださいました。最初から強火でガンガン火を当てていた鍋の底は黒くすすけているのだそうです。そんなこんなでますます割れてしまった本体の方が愛しくなり、夫はこの難しそうな金継ぎへの挑戦にやる気が出てきたようです。