華無心
DATE 2009.04.12
桜の花もいよいよ見納めの時期でしょうか。最高の天候に恵まれた中、外構設計をしている友人からの誘いで、ある茶会に参加させて頂きました。格式張った茶会ではなく、誰でも気軽に参加できる茶会で大変楽しい時間となりました。会場となった場所は、友人が外構設計をしたクライアントの自邸でした。様々な樹種があちこちに植えられ、ちょうど新芽が出てきており、それが何とも春らしい気分にさせてくれます。
楽しいお茶の時間はあっという間に終わり、最後にお茶の先生がある禅語について話をしました。その禅語とは「華無心」です。花とは誰かに見られるために咲くのではなく、誰かに認めてもらうために咲くのでもない。誰に見られることも無く芽吹いては咲き、散ってはまた芽吹く。誰の為でもなく、ただただ無心で生きるのが花の宿命なのです。
我々人間にそれを置き換えると、何かの見返りを求めて生きたり、周囲に良く思われたいがための行為というのは不自然であり、自分の意志で、自分と向き合いながら生きる事が大切ではないでしょうか。
今日の写真1枚目はクレマチスの丘にて、2/3枚目は以前訪れたモンサンミッシェルにて不思議な植物を撮影。気候風土で植物の形は大きく変わります。しかし日本の桜はいつ見ても美しいと思います。その咲いている時間の短さが「はかない」イメージをかきたて、日本人の心を捉えるのでしょう。桜は山でも街でも咲いています。華無心。その言葉を象徴する存在ではないでしょうか。
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