久しぶりのCD紹介です。知らない人はいないのではという位のお二人、エラ･フィッツジェラルドとルイ・アームストロングのアルバム。この円熟味たっぷりの大御所の二人の曲を何故私(ヨメ)が梅雨の一枚に選んでみたかと言いますと、この単に会話しながら歌っているような、奏でられる音が単純に楽しそうなのです。二人とも発声の仕方があくまでポジティブ。きっと悲しい曲を歌っていても、音楽を楽しんでいる感がアリアリとにじみ出ているので、この梅雨のジメ〜とした空気が、この二人の歌声を聴くだけで心地よい気分になるのです。よくビッグネームのデュエットでありがちな、個性がぶつかり合って感激はするけど疲れてしまう、みたいなモノでは全く無く、この音楽を知り尽くした二人から、何だかわからないけど音の世界の楽しみ方を教わっているような気分になります。暖かく、優しい。それでもって緩いのかといえば全くそうではなく、すんごいワザのオンパレードなので、ワクワク感も。20代に聴いた時より何故か30代を越えた今の方が深い感動を得ました。こういう一枚は歳を重ねるごとにまた違った感動を与えて貰えるような気がします。有名すぎるアルバムですが、お持ちの方もぜひ一度引っ張り出してください。