ZOO
DATE 2011.06.18
ピーター・グリーナウェイの作品がデジタルリマスターで登場しました。ZOOは学生時代に観て以来の鑑賞です。この作品、かなりグロテスクなので皆にお勧めできるモノではありません。作品のキーワードはシンメトリー。映画全体を貫くテーマがこの映画の柱になっています。生と死や右と左、こういったシンメトリーな発想はとても西洋的でもあります。日本の場合は書院造りの棚のように、左右を対称にせず全く異なるバランスを保とうとします。人それぞれ色々な解釈が生まれる映画でもあり、かなり奥の深い作品になっています。デジタルリマスターの効果に関しては、「英国式庭園殺人事件」の方が効果が高いというのがもっぱらの評判。音楽も良いし、映像も良い。当時でもこれだけ鮮明な画像は観る事が出来なかったでしょう。ピーター・グリーナウェイ好きは一度リマスターバージョンを観て下さい。新しい発見がありますよ!