ニュース その他 福井県年縞博物館 DATE 2024.09.20 夏休みに念願の福井県年縞博物館へ行って来ました。「年縞」という言葉を初めて聞いたのですが、湖などに溜まる堆積物が0.7mmごとに層をなすことで出来る縞のことを意味するそうです。三方五湖の一つである水月湖は、湖の湖底にその層が47mも堆積し続けているらしく、世界で唯一の場所だそうです。その堆積物をボーリングし、サンプルを展示しているのが年縞博物館なのです。つまり、7万年の出来事を測る世界標準となる物差しができたということ。 写真に写る細長いサンプルが年縞です。これが47m並べられていて、7万年におきた天変地異の正確な時期が分かります。例えばベスビオ火山なんかも何年に起こったかはっきり分かっています。つまり、福井まで火山灰が福井まで飛んできていたということ!噴火おそるべし。 建物の設計者は内藤廣さん。海の博物館など、内藤さんの作品は多く見に行きましたが、一貫して構造的なアプローチが特徴となっています。何せ展示物が横に長いので、柱の無い細長い空間を支えるトラスが特徴。積雪荷重が大きいのでゴツくなりがちですが、トラス構造のお陰で軽快ささえ感じます。 建物の下はこんな感じ。対面にある若狭縄文博物館の印象に近い力強い感じ。こういう力強さが縄文的と思うのです。建築のことを知らない人でも歴史が好きなら面白いと思います。言い伝えでしかなかった天変地異が、事実かどうかを見極めることが出来るのです。全ては水月湖のお陰。凄い湖があったものです。 CAT:ニュース | その他 TAG:RECOMMEND | デザイン | 建築 一言石句 TOP prevnext