和泉石材店

BLOG 「一言石句」

些細な事

DATE 2024.09.19

写真はやしまーるの火災報知器です。建物の意匠面においては正直どうでもよいと思ってしまうものです。しかししかし、設計者としては無視できない存在なのです。何故なら隠せないから。隠したら報知器の役目を果たせません。こちらはステンレスヘアライン加工の金属板を使っています。もちろん周囲はコンクリート打放し。建物全体の印象が軽快であることに合わせてのことだと思いますが、薄くて軽い印象があります。

こちらは四国村のギャラリー。安藤忠雄さん設計となりますが、その火災報知器は溶融亜鉛メッキ鋼板を使った力強いものになっています。おまけに周囲の面落ち部分の底が見える事で、この板がかなり厚いような印象を受けます。コンクリートとの素材的な取り合わせもマットで重量感があるのでこちらの方が良いと思います。建物全体の重量感にも配慮した結果だと思いますが、もの凄く練られた印象。たったこれだけでも設計者の個性が出てくるのです。