お盆紀行6
DATE 2014.09.01
鳥取から兵庫の山小屋へ帰る道すがら、丁度良い寄り道を発見しました。岡山県奈義町にある「奈義町現代美術館」です。設計者は磯崎新。1994年竣工ですので、20年前の建物になります。当時は前衛的な美術館という事で建築雑誌はこぞって特集していましたが、果たして20年経過してどうなっているか興味津々。美術館周辺は区画整理がされ、色々な施設が出来ていました。美術館の真向かいはゲートボール場という事で、何だか当初の思惑とずれてきてるような・・。さて、肝心の美術館自体のコンディションは上々で、図書館を内包しているという事もあって、夏休み中の子供が目に付きました。メンテナンスがきちんとされてるのは、この手の建物には大変重要。荒れ放題の地方美術館は山ほどありますから。
美術館の外観にある、筒状の建物の内部がこちら。荒川修作+マドリン・ギンズの作品で、「偏在の場・奈義の龍安寺・建築する身体」です。筒状の建物の内側に龍安寺の石庭が貼り付いているようなデザイン。その筒の中に、薄暗く狭い階段を登って入っていくのです。そして中には鉄棒、シーソー、ベンチがあり、それを使ってグルグル・・・。もう頭の中はえらいことです。何せ石庭をあり得ない状態で拝観しているのですから。ちなみに床も丸いので普通に立っているのも気を遣うような状態。通常の絵画鑑賞とは全く違う、五感を駆使した美術体験が出来ます。時間が経って冷静になると、あれこれ細かい所をチェックする余裕が出てきます。すると、この石庭、かなり精密に出来ています。瓦の質感や白砂のテクスチャーなど、その再現性にびっくり。小学生くらいの子供の反応が見てみたくなる作品です。
こちらは岡崎和郎の「HISAHI―補遺するもの」という作品。弓形の部屋は音が反響しまくります。この中にいると、不思議と海の中にいるような感覚になりました。壁にあるオブジェがイルカか鯨みたいに見えてきて、ウチの子が声を出す度に鯨やイルカの声に聞こえる。何とも不思議な空間でしたが、子供が反響音に恐れおののき退散〜。その後は図書館を散策して撤退。都市部からのアクセスは良くないですが、訪れる価値はあると思います。日常に刺激が欲しい方は是非奈義町に!
- CAT:その他