かすがい
DATE 2017.01.24
東浦町で解体したお墓の様子です。明治時代に建てられたお墓ですが、その納まりがもの凄い事になっていました。腐食した金具は建築で言うところの鎹(かすがい)です。これ自体はそんなに大した話ではありませんが、その下にある石材は全てホゾ加工がされています。満足な工作機械が無い時代にこういう仕事をしているのが凄い事。実際にはこういった加工がされていても、石という材料は木材と違って粘りが無いので割れてしまいます。今回のお墓全てに渡ってこういう施工がされていましたが、どうも昭和辺りのある時期に一度改修しています。そこで出たのが鎹(かすがい)でしょう。凍害等で簡単に石のホゾ組は外れたと想像出来ます。そしてとうとうここで寿命が来ました。こういう工事で学ぶべきは私たちです。昔の石工が残してくれた仕事を見直し、現代に反映し直さなくてはなりません。私は建築の設計を生業にしていた時期がありますので、こういったホゾ組やらの知識もありますが、それを石でやろうとは思いません。素材に合った最適な施工をしてやるのが大切。何が最適なのかは昔のお墓を見るのが大切。そんの事を考えながら古いお墓を解体するのです。でもこれは昔の職人さんが駄目だと言っているのではありません。彼らは解析する事が出来なかったのです。何なら当時の最新技術としての加工をしたのです。その結果は今出ました。私たちの施工もそういう観点を常に持って決めないといけません。そんな事で毎日勉強です。