価格と価値
DATE 2009.04.03
これは原石をある程度の大きさにカットしたものです。何やら表面にスプレーで「大島5」なんて書かれています。大島とは、愛媛県の今治市周辺で産出される御影石の品種で、実際には大島5とか大島51などといった石の品番が存在します。その番号によって石の質が大きく異なります。先に例を出した5番と51番はどちらも「大島特級」と呼ばれて売っていますが、別物と言って良いほどに石目が異なります。その差は単純に価格だけを見ていても絶対に解りません。後は石屋さんの良心に任せる他ありません。
アンカーボルトはHILTI社製を使っています。引張強度が高く信頼のおける製品です。HILTI社はリヒテンシュタイン公国の企業です。特に電動工具やアンカーでは非常に評価の高いメーカーです。後発メーカーが似たような商品を出していますが、やはり本家本元に一日の長があるように思います。
当社のサンプルはこんな形。ジュラルミンケースにぴったり収まるように計算されています。世界中の石を全てこの見本で取り揃えています。小さなサンプルですが、平面・曲面・直角面があり、持ち手の部分はつや消し仕上ですので、石の表情が全て確認できます。
黒御影が硬いのはこれを触ると解ります。本当に違うんですよ。
高いモノには高い理由があります。サンプルや見本はそれをお客様に伝える大切なツールと考えています。高い理由、安い理由を丁寧に説明し、納得して買って頂く。そのための道具を色々と用意しています。
無駄に高いモノを買うのではなく、高い「価値」を持ったモノを選ぶ事が大切です。
- CAT:墓石