アアルトのスツールです。白はラミネートで、黒はリノリウム。非常にシンプルなスツールですが、足の曲げに秘密があります。脚部のR部分と直線部分は途中で継がれており、R部分は積層材で直線部分は無垢材です。曲げ木の大量生産を考えるとこの方法が良かったのでしょう。ちなみに足の本数は危険な3本。元々オリジナルは足3本仕様で、凸凹の多い床でも安定して座れるため3本足となった訳です。アアルトはフィンランドではユーロ導入までは紙幣の顔となっていたり、国民的な英雄として親しまれています。北欧ですとフィンランドのアスプルンドとスウェーデンのアスプルンドが著名で、どちらも森や樹木といった自然との関わりを意識させる建築が多く見られます。