牧野植物園その1
DATE 2021.01.21
今年1月5日のブログでご紹介していました高知県の牧野植物園ですが、お正月に見学しておりました。ちなみにお正月の牧野植物園は不安になるほどガラガラでした。多分ここまで人がいない植物園の写真は撮れないのではないでしょうか。牧野植物園は高知市にある高知県立の植物園です。園内には植物学者の牧野富太郎記念館もあります。建物の設計は内藤廣さん。
建物は葉っぱのような大きな屋根が特徴で、高さを極力抑えて自然と調和するように配慮されています。主役が植物である事が良く分かります。この辺りのバランスが素晴らしい。ちなみにこの三次元の局面を描いた建物は手書きの図面で出来上がっています。とてつもない労力だと思います。建築関係の仕事をしている方ならちょっとあり得ない事だと思うでしょう。結局この後の作品はCADへと移行しているみたいですが、まさにアナログ時代の集大成とも言える建物です。
円形の中庭を取り囲むように弧を描く屋根。軒先は低くて力強い。細くてシャープな住宅によくある軒先とは異なる景色です。もちろんそうなる理由もありまして、のちほど構造材の写真を見ると分かると思います。
屋根は補強のために金物が要所に使われています。ところがそれがちょっとゴッツイのです。アレレと思う程に力強い。どうも想定している建物寿命の間に、200年周期で来る巨大な台風にも耐えられるよう構造計算されているみたいです(1t/平米)。高知ですから台風の進路に入りやすいので、そこら辺も抜かりなく配慮されています。設計者が建物寿命を想定するのはとても大切な事だと思います。30年やそこらでこの手の建物が壊されるなんてちょっとあり得ない。そこら辺は建築家の力量が試される場所。