長らく工事していました大府市の石張り工事が完了しました。使われている石は全て愛知県産の石材。加工〜施工まで全て岡崎の石工が担当。原石調達の時点で仕事の最終品質は決まっていたと思います。あの石を選んだからこの石張りになったのです。図面で描いたのは単なるイメージ。実際には現場で合わせた加工が相当に必要となります。

大判の石材は1枚100kgを超えるものもあります。割り付けは現場合わせでないと出来ない納まり。手加工で合わせるのですが、写真の通りもの凄い精度で組まれています。古材を使った仕事では絶対に得られない雰囲気があります。

ご当地の石材を使ってご当地の石工が施工する。そういうことが文化に繋がるのですが、もはや風前の灯火。石文化を維持するにはそれを体現し続けることが最重要です。石の素晴らしさを実際の施工を通じてお伝えする。それが一番。石の風化速度を考えると、少なくとも300年程度はこの石工事は残ると思います。将来どういう評価が下されるか楽しみです。関わってくださった皆様、本当にありがとうございました！